パートナーコンサルタントの宮地幸夫さんのはじめての著書が
いよいよ発売になりますが(6月中旬ごろ予定)、このメルマガでは
原稿の下書きをお借りして、一足早く読者のみなさまに内容の一部を
お届けしています。
今回はその第2弾です。
宮地さんはリクルート時代の先輩で、顧客0の状態からスタートして、
その後の自身の新規開拓によって、なんと8年間(96ヶ月)にわたって
個人目標を達成し続けた営業界のヒクソン・グレーシーのような人です。
今回の著書では、その連続達成の秘訣が惜しみなく公開されています。
8年間無敗の男が目標を達成するためにどんなことをやっていたのか?
そのノウハウをご覧ください。
では、どうぞ!
(以下、宮地さんからお借りした原稿の下書きです。まだ校正前で
あることをご了承ください。)
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第4章 18.初回訪問後、2週間内に3回訪問しよう
初回訪問後、いつ2回目の訪問をしていますか
新規開拓営業の場合、ほとんどの人が即ニーズがなければ、思い出した
ように1か月後、2か月後の時間に余裕がある時に訪問していると思います。
私が実践したのは、初回訪問後、2週間内に3回訪問を基本行動とすることです。
誰かに教えられた訳でも、そのような行動をするよう指導された訳でもありません。
何故でしょう。
いくつかの行動パターンを書いてみます。
①
初回訪問後、1か月後に2回目訪問、またその1か月後に3回目訪問
3か月の間に、1か月1回訪問のペース
②
初回訪問後、2か月後に2回目訪問、またその2か月後に3回目訪問
半年の間に、2か月1回訪問のペース
③
初回訪問後、2週間内に2回目訪問、3回目訪問を繰り返す
①
から③まで、どれも初回から3回訪問をしています。
私も営業を始めた頃は、②や③のパターンがほとんどでした。
ある時、気づいたのです。
②
や③のパターンだと、再訪問した時の相手の印象が、
「この人といつ会ったかな・・」や
「どんな製品・・、どんなサービスだったかな・・」
と思いだしている方が多かったのです。
この訪問先の見込み度は「今は必要ないがとりあえず情報だけは欲しいな」
という顧客群です。
ですから、忘れかけそうな時期に何度も訪問を続けるよりは、最初に強い印象を
残すほうが得策と考えました。
①
②のように、1か月や2か月ごとにフォローし続けるより、③がより
インパクトがあると考えました。考えたら即実行です。
簡単な表現をすれば、どうせ3回訪問するなら、よりインパクトを与える
3回訪問であるべき、ということです。
③
を実行し始めたところ、お客様の印象は2回目訪問時
「また来たか」という感じです。
3回目訪問時は、
「何故、来たのか、発注などでないのに・・」という印象でした。
この印象をどう捉えるかです。私は、非常に単純な考えをします。
③の方が、断然強い印象を与えられる。ということです。
①②のような、弱い印象だと、その間にニーズが発生した場合、
競合他社に奪われる可能性があります。
③の場合、そのニーズを最初に察知できる可能性高いのです。
このやり方を続けられたのはそれだけの効果があったからです。
私の実績がそれを現わしています。
どうせ3回訪問するなら、間を空けるのはやめよう
即ニーズがない顧客群です。
今後も長い期間、継続したフォローが必要になります。
ならば、製品やサービス以外で相手に強い印象を与え、ニーズが出てきた
時には、
「いつも来ている彼に連絡するか・・」という状況を作る必要があります。
これを「よく自分を売る」というような表現で表す人もいますが、
私には自分を売れば良いなどという意味不明の言葉は必要ありません。
そんな感覚的な言葉で、後輩や新人に理解してもらえるでしょうか。
業績を上げている人にも「自分を売る」と言う表現を使う人もいますが、
それは自分自身の行動を分解していないだけです。
その人の行動を分析すれば、誰でもが、理解できる行動をしているのは
間違いありません。
お客様にどのようなインパクトを与えるか、ニーズが出てきたときに、
目の前に自分がいるようにするためには何をすべきかを常に考えましょう。
私も考えた結果が、この「2週間内に3回訪問する」だったのです。
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いかがでしょう。
今回の話でわたしが注目していただきたいのは「2週間に3回行く」と
いう行動そのものよりも、そこにいたるまでの宮地さんの行動の流れです。
少し、解説をします。
まず宮地さんは、
即ニーズのないお客さまに対して、タイミングがきたときに他社ではなく
自分に連絡をもらえるように「強いインパクトを残す」という明確な
目的を設定します。
次に、そのためにどのくらいの頻度で訪問するのがもっとも効果的か
いくつかのパターンを実験します
そして、実験の結果を検証してもっとも効果の高かったパターンを
ルーティン化してくり返しているのです。
この
①
目的を決める
②
いくつかのパターンを試す
③
うまくいった方法をくり返す
という一連の作業が「仮説検証を回す」ということです。
わたしがコンサルティングでクライアントのみなさまに伝えているのが、
まさにこのことなのですが、宮地さんは30年以上前からひとり仮説検証を
回していたのです。
宮地さんが、いつも
「気合とか根性とか思ったことない」と言っているのはこのことを
さしています。
どのくらいのタイミングで、どのくらいの頻度で、どんな資料をもって
どんな話をするのがもっともお客さまに理解してもらえるのか?
を、つねに仮説を立てて検証をくり返しながら向上させているのです。
会社全体、チーム全体で仮説検証が回せるようになれば、個人の気合や
根性に依存した営業から脱却することができます。
今回の著作では、宮地さんがいかに仮説検証を回して小さな工夫と改善を
くり返すことで目標達成を実現していたのかを実感することができます。
お楽しみに!
間もなく発売!